2025年8月24日、グラーフェネックの野外ステージ「ヴォルケントゥルム(Wolkenturm)」。
当初予定されていたヒラリー・ハーンの代役として登場したイザベル・ファウストの演奏を聴きに行ってきました!
この記事で解決する4つの疑問
- グラーフェネック音楽祭って何?どこ?
- ウィーンからどうやって行くの?
- チケットってどうやって買うの?
- 野外コンサートで失敗しないための必須準備は?
実体験に基づく失敗談と成功のポイントをお伝えします。
グラーフェネック音楽祭とは
ヨーロッパ最高の野外音響を誇る音楽祭

グラーフェネックは、ウィーンから北西へ約70km、ドナウ川沿いの小さな村です。
2007年に野外ステージ「ヴォルケントゥルム」(収容人数2,000人)が、2008年に室内ホール「アウディトリウム」(収容人数1,372人)が建設され、毎年8月中旬から9月初旬にかけて音楽祭が開催されています。
ヴォルケントゥルムは、ヨーロッパで最も優れた音響を持つ野外ステージの一つとして知られ、自然と音楽が融合する特別な体験を提供しています。
音楽祭の特徴

- 2025年芸術監督:Rudolf Buchbinder (ルドルフ・ブッフビンダー)
- 期間:2025年は8月14日〜12月31日
- 会場:城の庭園内にある野外ステージと室内ホール
グラーフェネック音楽祭 ウィーンからのアクセス方法
ウィーンから音楽祭専用バスを利用

オーストリアに旅行に来ている方はウィーンに宿泊されている方がほとんどだと思います。
私もその一人として、最も便利な移動手段である音楽祭専用バスを利用しました。
グラーフェネック音楽祭の公式サイトでコンサートチケットを購入する際、同時にバスチケットも予約できます。
- 一般料金:往復15ユーロ
- 26歳以下:往復7.5ユーロ(半額割引)
26歳以下は半額になり7.5€です。(地味に嬉しい)
集合場所はウィーン楽友協会付近。バスは定刻通りに出発するため、余裕を持った行動が必要です。
- バスは自由席制
- 出発約30分前にはすでに停車している
- 満席になる可能性があるため、早めの到着を推奨

バス以外の交通手段としては、レンタカーや電車とタクシーの併用などです。
海外での運転に不安がある方には、やはり専用バスが最も安心でしょう。
会場到着後の過ごし方
19:30開演の公演に対して、バスは17:00頃に到着しました。
約2時間半の待ち時間は長く感じるかもしれませんが、晴天に恵まれた日は、城の庭園散策やカフェでのひとときを楽しむ絶好の機会となります。

帰りについては終演後15分でバスが出発するというアナウンスがあり、少し慌ただしい移動となりましたが、無事乗車でき、23時前にはウィーンに着いていました。
グラーフェネック音楽祭チケットの買い方
公式サイトから購入

ツアー料金は高額なため、公式サイト(Grafenegg)から直接購入することで最もお得にチケットを入手できます。

公式サイトでは、以下の手順でチケットを購入します。
- 希望するコンサートを選択
- チケット購入画面で座席を選択(座席により料金が異なります)
- クレジットカードで決済
26歳以下はチケット料金が半額になるのでとてもお得です。
購入完了後、登録したメールアドレスにQRコード付きのチケットが送信されます。
このQRコードを印刷してコンサート当日にお持ちください。
会場までのバスを利用する場合は、「BUS TRANSFER」からコンサートチケットとは別途購入する必要があります。
野外コンサート必須準備

| 防寒着(必須) | ウィンドブレーカーまたは薄手のダウン ストールやブランケット |
| 食事・飲み物 | サンドイッチなど軽食持参を強く推奨 お水やジュースなど持参(会場でも購入可) |
| 快適グッズ | クッション 虫除けスプレー 懐中電灯(終演後の移動用) |
防寒対策は真夏でも必須!
オーストリアの日中気温は25℃前後のため、半袖にシャツを羽織る軽装で会場に向かいました。
しかし夜になると気温が大幅に下がり、強風も加わって体感温度がさらに低下します。
周りの観客の多くはダウンジャケットやブランケットを持参しており、防寒対策の重要性を実感しました。
コンサートは2時間以上あるので、寒さ対策なしだと本当にキツイです。
案の定、次の日に風邪をひいてしまいました…。
虫も結構いるので、虫が苦手な方は虫除けスプレーを持っていくことをおすすめします!
スーパーや飲食店が少ない

グラーフェネック音楽祭の会場周辺は、スーパーがなくて飲食店もあまりありません。
夕方にバスで到着して終演が22時前なので、けっこうお腹が空きます。
会場には簡易カフェやバーはあるのですが、お値段がちょっと高め…。
なので、ウィーンからお水や軽食を持参するのがおすすめです!
日曜日はウィーンでもスーパーが閉まっていることが多いので、土曜日のうちに買い物を済ませておきましょう。
今回のコンサートの感想
プログラムと演奏者

Leipzig Gewandhaus Orchestra
指揮:Andris Nelsons
ヴァイオリン独奏:Isabelle Faust(ヒラリー・ハーン代役)
- Antonín Dvořák: Violin Concerto in A minor, Op. 53 アントニン・ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品53
- Jean Sibelius: Symphony No. 2 in D major, Op. 43 ジャン・シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 作品43
ソリストの変更もありましたが素晴らしいコンサートでした

実はヒラリー・ハーンが目当てでチケットを取ったのですが、健康上の理由でキャンセルとなり、イザベル・ファウストが代役で出演することになりました。
でも、ファウストの演奏が本当に素晴らしくて、特にドヴォルザークの協奏曲第2楽章では、夕暮れの美しい自然と音楽が溶け合って、幻想的な時間でした。
1743年創立の世界最古の市民オーケストラ、ゲヴァントハウス管弦楽団も最高でした!
アンドリス・ネルソンスの指揮で演奏されたシベリウス交響曲第2番は、北欧の雄大な自然が目に浮かぶような壮大なスケールで、野外という環境にもぴったり。
野外でクラシックを聴くのは初体験だったのですが、本当に特別な時間を過ごすことができました!
まとめ:グラーフェネック音楽祭の本当の魅力
風邪をひいてしまったものの、本当に行ってよかったです!
鳥のさえずりなど城の庭園からの外部の音が聞こえる野外コンサートは、コンサートホールでは決して味わえない特別な体験です。
夕日が沈んでいく中で聴く音楽は格別で、イザベル・ファウストの演奏もゲヴァントハウス管弦楽団も最高。
みんなで一緒に夏の夜の音楽を楽しむって、なんだかとても贅沢な時間でした。
アクセスはちょっと不便だけど、それを忘れるくらい良い体験ができます。
自然の中で聴くクラシックは本当におすすめです!
気になった方は、ぜひ一度行ってみてくださいね。
2025年はザルツブルク音楽祭にも行きました。
以下はその際の記事です。ぜひ読んでみてくださいね。
