「教室のホームページを作りたい。でも制作会社に頼むお金はないし、自分でコードを書くスキルもない」
そんな悩みを抱えるピアノ講師の方へ。
実は 「無料」 の作成ツールを活用すれば、知識ゼロ・費用ゼロでも“ちゃんと集客できる”ホームページを公開できます。
ただし、無料には当然 落とし穴 も存在します。
広告表示・機能制限・SEO面のハンデなどを理解せずに使うと、
「せっかく作ったのに問い合わせが来ない」「途中で機能が足りなくなり結局乗り換え」
という事態にもなりかねません。
この記事では、音大卒のITエンジニアが
- 無料ツールを選ぶメリットとデメリット
- 厳選6サービスの特徴・活用ポイント
- 有料ツールの比較
を解説します。
無料ツールを使う前に知るべきこと
無料ツールを選ぶメリット
メリット | 内容 | ピアノ教室が得られる効果 |
---|---|---|
初期費用ゼロ | 独自ドメインやサーバー契約不要 | リスクなくスタートでき、資金を楽器や教材に回せる |
公開まで最短即日 | テンプレ選択→画像差替→公開ボタンの3ステップ | 体験レッスン募集をすぐ始められる |
コード不要の直感編集 | ドラッグ&ドロップで配置 | ITが苦手でも更新を外注せずに済む |
テンプレートあり | テンプレートからサイトデザインが選べる | 写真と文章を替えるだけで“それらしい”サイトに |
安全性と保守をサービス側が担保 | 常時SSL、バックアップ、自動アップデート | サーバ管理の手間と専門知識が要らない |
無料ツールを選ぶデメリットと回避策
デメリット | 具体例 | 回避・緩和策 |
---|---|---|
広告表示でブランド感が損なわれる | ページ上部・下部にプラットフォームのバナーが出る (Wix Free, Jimdo Free など) |
「まずは広告付きで公開→問い合わせ増を確認→プレミアムへ月額課金」で段階アップ |
サブドメインしか使えない | ○○.wixsite.com / ○○.jimdosite.com などで覚えにくい |
・名刺やチラシには URL短縮サービス を使う ・独自ドメイン設定可能なタイミングで早めに有料へ |
ストレージ・ページ数制限 | STUDIO Free=10ページまで、Carrd Free=3サイトまで | 最重要ページに絞る |
フォーム機能が制限 | Carrd Freeはメールリンクのみ、STUDIO Freeは送信件数制限 | Google フォームや外部予約システムを埋め込む |
SEO面で若干不利 | 独自ドメインより評価が上がりにくい 広告表示がユーザ体験を阻害 |
有料プランへのアップグレード |
機能拡張に制限がある | 無料のツールだと後々機能を追加しようとした時に制約が多い |
無料プランは“とりあえず始める”ための入口として使用し、
「生徒が増えたら早めに有料へアップグレードする」 という計画が必要です。
機能不足や教室ブランド力低下のリスクを最小限に抑えられます。
サブドメインから独自ドメインに変更すると、これまで育ててきた検索順位やアクセスがリセットされてしまい、またゼロからのスタートになります。
そのため、たとえ月額600円程度の費用がかかっても、WordPressなどで自分だけのホームページを持つことをおすすめします。
詳しくはこちらをご覧ください。
無料プランでは広告が表示されることが多いのに対し、有料プランでは広告がなくなるため、ユーザーの操作感が大きく向上します。
また、独自ドメインは検索結果で上位表示されやすくなり、体験レッスンへの申し込み数も増加します。
ピアノ教室向け無料ツール6選
Wix

Wix は 2006 年にイスラエルで誕生したクラウド型ウェブサイト制作ツールです。
管理画面からドラッグ&ドロップ操作で直感的に編集できます。
音楽スクール向けテンプレートも豊富で、AI の質問へ答えるだけで基本ページを自動生成できます。
メリット | デザイン自由度が高く動きのあるサイト作成。 アプリ追加で予約やブログ機能を拡張可能。 |
デメリット | 広告バナーが常時表示。 独自ドメイン利用には有料アップグレードが必須。 |
料金 | 0円〜13,500円 / 月 |
Jimdo

Jimdo は 2007 年にドイツで生まれたウェブサイト制作ツールです。
AIが質問に基づきサイトを自動生成してくれます。
日本語 UI とヘルプが充実し、初心者でも迷わず編集できます。
メリット | 操作がシンプルで扱いやすく、基本的な SEO 設定も編集可能。 お問い合わせフォームが無料で使用できる。 |
デメリット | ページ数とデザイン自由度が低め。 |
料金 | 0円〜5,330円 / 月 |

WordPress.com

WordPress.com は 2005 年に Automattic 社が公開したホスティング型ブログ/CMS サービスです。
ブロックエディタでコード不要、無制限投稿でコンテンツ SEO に強いです。
メリット | 操作がシンプルで扱いやすく、基本的な SEO 設定も編集可能。 |
デメリット | プラグインと独自テーマは有料でないと使えない。 デザイン調整に少しクセがあり。 |
料金 | 0円〜6,400円 |
Google Sites

Google Sites は 2008 年に Google がリリースしたウェブサイト制作ツールです。
Google アカウントだけで利用でき、Drive や YouTube をワンクリックで埋め込めます。
デザイン性はやや他のウェブサイト制作ツールよりは劣っている印象です。
メリット | Googleアカウントさえあればすぐに始められる。 |
デメリット | デザインがシンプルすぎてブランド感を出しにくい。 独自ドメインが設定できない。 |
料金 | 無料 |
Carrd

Carrd は 2016 年に米国開発者 AJ が公開した 1 ページ特化型ウェブサイト制作ツールです。
テンプレートを選んで 5 分で公開でき、レスポンシブ表示も自動です。
メリット | 超軽量で表示が速く、キャンペーン LP や名刺サイトに最適。 |
デメリット | 日本語対応していない 無料プランだとフォームが使用できない |
料金 | $0〜$999 |
STUDIO

STUDIO は 2016 年に日本で創業したノーコード型ビジュアルウェブサイト制作ツールです。
直感で操作できる管理画面のエディタと洗練されたテンプレートが特徴で、*.studio.site ドメインで公開できます。
メリット | 高品質なデザインをコード不要で実装できます。 |
デメリット | フォーム件数・ページ数に制限があり、独自ドメインやロゴ非表示は有料。 |
料金 | 0〜12,900円 |
本気で集客力を伸ばすなら―おすすめ有料HP作成ツール
WordPress(セルフホスト)

編集部では、WordPressを利用したホームページ開設を強くおすすめしています。
WordPress は 2003 年にオープンソースとして公開された CMS です。
有料テーマを組み合わせれば表示速度と SEO、デザイン を大幅に向上できます。
WordPressのテーマはデザインテンプレートのようなもので、無料でも数千種類以上が用意されています。
自分の教室に合ったテーマを自由に選べるのが大きなメリットです。
メリット | 機能・コンテンツとも無制限に拡張可能で、長期的な SEO に最強。 |
デメリット | 初期設定と保守を自分で行う必要あり |
料金 | ・サーバ 600 円〜/月 ・テーマ 0〜18,000 円(買い切り) |
初期設定方法について、以下の記事で解説しています。
ペライチ

ペライチは2015年に日本でサービスを開始した国産のオールインワンHP作成ツールです。
プロが制作した600種類以上のテンプレートを利用でき、フォームや決済機能、予約機能も簡単に追加できます。
ユーザー数は50万以上を誇り、ピアノ教室をはじめ多くの教室でも導入実績があります。
また、チャット・メールやZoomによる手厚いサポート体制が整っているため、安心してご利用できます。
メリット | ・フォーム やメルマガ機能が付属 ・独自ドメイン設定可能 |
デメリット | ・ブログ運用ができない ・ページが増えると上位プランが必要 |
料金 | 1,465〜6,910円 / 月 |
ピアノ教室に必須のページとデザイン要素
これからピアノ教室のホームページを新設・リニューアルしたい方は、ぜひご参考ください。
ホームページに最低限必要な要素・ページは以下のとおりです。
- トップページ:一目で「誰のための教室か」を示すキャッチコピー+演奏写真
- 講師プロフィール:学歴・受賞歴よりも“指導ポリシー”を先に書くと親近感UP
- 料金表:年齢・レベル別の月謝を表でシンプルに
- 体験レッスン申込フォーム:記入欄は最小限に
- アクセス:Google マップ+駅から徒歩ルート写真3枚(あれば)
ピアノ教室の集客方法については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
公開後のメンテナンス&更新ポイント
- 定期的にお知らせ更新:発表会や休講情報についてお知らせを更新
- ブログ機能の活用:弾き方コツや教室の様子を発信して強化
- フォーム動作チェック:問い合わせフォームからのメールが届くか月に一度確認
- アクセス解析:Google Analyticsなどで訪問数・離脱率を分析し、改善施策を検討
特にお問い合わせについては体験レッスンのお申し込みや教室への質問などが届く大切な機能なので、必ずテストしておきましょう。
まとめ
無料プラン中心でも、ご自身の教室に必要な機能を備えたツールを選べば、短期間で魅力的なピアノ教室ホームページを公開可能です。
まずは今回紹介した中から1つ試してみて、デザインや導線を調整しながら運用を開始しましょう。
有料ツールは、高度な機能追加や集客強化のオプションとして検討すれば、予算や目的に合わせて柔軟に活用できます。
当ブログでは現役音大生や音大出身のライターが、「音楽に関する質の高い情報」を発信しています。
ぜひ他の記事もご覧いただき、役立てていただければ幸いです。